運動が与えてくれるもの

俗に「健全なる精神は健全なる身体に宿る」などといわれます。元の意味合いからは解釈がだいぶ離れているともいわれますが、それはさておき、こころの健康とからだの運動に関する信頼性の高い論文が最近発表されました。運動が心身の健康に良い効果をもたらすという感覚はわりと一般的なものですが、その論文は筋力トレーニングやウォーキングなどの有酸素運動が、「うつ」などのこころの不調和を治療するのに有効であることをデータで証明しています。

運動をうつ病治療の「第1の選択肢」にすべきとの研究結果、うつ病には筋トレが最適とのエビデンスも - GIGAZINE

自分自身のことを考えてみると

実のところ、私自身は医師になってから長らく運動とは無縁の生活を送ってきました。若い頃は仕事で疲れを感じても一日休めば回復しており、特に気にならなかったのですが、ある時を境に休んでも疲れがとれないことが多くなりました。友人に相談した結果、体力を維持するためにもジムに入会することになり、生まれて初めて筋力トレーニング、マシンを使ったウォーキングなどを始めることになりました。最初の頃は器具の使い方もわからず、戸惑いながらでしたが、今ではどうにか週２回程度は通うようにしています。

小さな改善を大切に

地下鉄やオフィスビル・病院の階段を使って移動しなければならないとき、前は上り終えるとキツさを感じ、少し息切れもしていました。ただ、自分の生活のなかに適度な運動を取り入れたことで、そうした息切れもだいぶ緩和されていることにあるとき気づきました。これは小さなことかもしれませんが、少しの自信を私のこころに与えてくれているように思います。筋トレもウォーキングも無理せず適度に続けていけたら素敵だなと感じています。